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■ タンザニアのエイズ対策隊員アンケート回答 | ||||||
| A さん ![]() |
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1. 回答者の説明 A さん | ||||||
1.1 簡単な活動概要(特徴や例として典型的なあなたの1日の活動) | ||||||
五年生から七年生のある小学校を対象にHIV/AIDS・性感染症・性に関するピアエデュケーションプログラムを実施している。 |
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2. タンザニアのHIV/AIDSの実情に関する質問 A さん | ||||||
2.1 任国の公式なエイズ感染率は現在、何パーセントか?また活動を通してその感染率を 実感する時はどういう時か? |
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全体:7%(15-49歳) 男性:6.3% 女性:7.7% 孤児と関わるときに感染率を実感する |
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2.2 任国の感染経路の内訳はどのようなものか?(異性間交渉、母子感染など) | ||||||
80%が異性間の性交渉から、5%は母子感染、0.5%は血液感染、残りは経路不明 |
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2.3 活動を通して、人々のHIV/AIDSに対するイメージはどのようなものと感じているか? | ||||||
公務員関係の人はイベントでのスピーチやセミナーのみ強気な発言をしているが、行動では向き合っていない。一方でもっと人々へ情報を与えたい、教育を受けたいという人々もいる。 |
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2.4 人々の「コンドーム」に対するイメージや使用状況はどのようなものか? | ||||||
看板や宣伝効果により、コンドームの知名度はあるものの購入することや使用することに抵抗を示す人が多いと感じる。 |
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2.5 任国の人々のHIV/AIDSに対する学校や家庭での教育内容や理解度は、どの程度の ものか?また、隊員活動現場先(活動の対象となる人々や活動で出会う人々)ではどの 程度なのか? |
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子供達に対するアンケートによると理解度は70%ほどの正解率がある。しかし、学校を訪問すると、子供達や先生達から質問されることがしばしばある。 |
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2.6 任国の人(特に学生)はHIV感染予防のための知識をどこでどのような形で得るのか? | ||||||
政策ではピアエデュケーションを推進し、カリキュラムにも最低限の知識を教えることになっているが、実際は地方自治体の行政に任せられているため、政策が実施されている教育機関か自主的に病院やVCTへ行って情報を手に入れている。または、NGOやCBOなど自主的に活動しているグループによるセミナーから入手している。 |
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2.7 任国において、HIV感染者の割合が特に高い集団(ハイリスクグループ)は存在して いるのか?もし、そのグループが存在するのであれば、なぜそのグループが感染率が 高いのか? |
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他国から来る人々の出入りの激しい場所の女性。他国からの輸出入品を運ぶため、幹線道路が発達しており、人々の出入りが激しくなる。そのために労働者との積極的な性関係が増える。 女性。仕事をもたないまたは裕福な男性が女性を騙し、性交渉を行なう。 |
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2.8 活動を通して、ジンバブエにHIV/AIDSが広がる文化的・宗教的・社会的・その他の背景 を感じることはあるか?また、実例があったらいくつか挙げて下さい。 |
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以前の政策が社会主義であったことと宗教による喜捨精神、また少しではあるが土着の習慣が影響していると思われる。前者の2つはお金をもっている主に男性が多数の女性を支援すること、後者はマサイ族をはじめとする完全な男性優勢社会、また1箇所の地域であるがお正月の3が日にのみパートナーを交換してもよい祭が開かれているようである。 |
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2.9 アメリカでは恋人関係になり性交渉を持つ前に、HIVやSTDのテストをお互い受けに 行ったりすると聞いたが、任国でもそのような風潮はあるのか? |
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自主的な判断に任されている状態なので極めて少ない。原因はサービス提供時間が非効率的であること、検査結果を知ることに不安をもっていることである。 |
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2.10 任国でHIVの抗体テストを受けたいと思ったとき、どこに行ったら良いのか? 費用はいくら掛るのか?結果が分かるまでの検査プロセスは?プライバシーは守られ るのか? |
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VCTまたは検査キットを扱っている病院。費用は今のところ無料。結果はその場ででる。プライバシーは検査・カウンセリング時は個別に対応していることが多いが出入り口が同じため来訪者が顔を合わせるようになっている。サービス提供者も来訪者もはあまり気にしているようではないが。 |
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2.11 任国の現状を踏まえて、ある人のHIV感染が判明したときにその後の生活はどのよう に変化するのか?栄養面や生活習慣面での注意や検診、服薬、周囲への告白、周囲 との接し方など |
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基本的にはその地域の教育状況、慣習による。隠したがるところもあれば近隣で助けあうところもある。 |
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3. タンザニアのHIV/AIDS対策に関する質問 A さん | ||||||
3.1 活動を通じ、任国のHIV/AIDS対策(対策で用いられる社会的・文化的・宗教的など の手法)の特徴を実感してみて、非常に有効だと思ったことは何か? (日本との違いも含めて) E.g. ジンバブエではスーパーにコンドームが1ドルで置いてある。禁欲教育など |
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大統領の1声。最近、地域によって異なるが3ヶ月〜半年にわたって全国的な検査キャンペーンが大統領の1声で突然行なわれた。しかし、期間内で目標数の70%もの数値が達成された。 |
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3.2 任国のHIV感染予防対策について、さらに(現在よりも)必要なことはどんなことだと 思うか? |
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大統領が中心となって発令した政策を強調すべき。 |
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3.3 任国のHIV感染者やAIDS患者に対するケアについて、さらに(現在よりも)必要 なこと はどんなことだと思うか? |
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定期的なサービスの提供。特に村へのモバイルサービス。 |
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3.4 活動の中で人々にHIVテストを受けるようにと人々を促すとしたら、あなたはどのよう に啓発するのか? |
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セミナーやイベントの一部にカウンセリングの体験を加える。 |
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4. エイズ対策隊員に対する質問(実例やエピソードを交えて回答して下さい) A さん | ||||||
4.1 任国において、活動を通した「やりがい」は何か?また、どんなときに「やりがい」を 感じるのか? |
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子供達やプログラムに関心を持っている先生達から「授業を見に来てほしい」「プログラムが子供達、自分達を助けてくれている」と言われるとき。 |
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4.2 任国の人々に対するHIV感染の予防啓発において、あなたはどのような「工夫」を 持って行っているのか? |
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特になし。 |
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4.3 日本よりも予防啓発が盛んな任国で、C/P(活動を共にする同僚)の方がHIV/AIDSに 関する知識や経験が豊富な場合、あなた(エイズ対策隊員)は自分のどういったところを 強みと感じ活動しているか?また、どのように貢献していると考えているのか? |
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外国人と接する機会の少ない小学生や小学校の先生たちが外国人から自分達の活動を見られることでモチベーション維持・向上に貢献していると思う。 |
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4.4 任国において、外国人である協力隊員がエイズ対策活動(啓発やケアなど)を行う時に、 住民である受け手に対する利点や不利点は何か? E.g. 外国人だからかえって相手に対する説得力がある。 |
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外国人が中心となって啓発活動をしても1種のイベント感情しかもたないと考えるので、リーダー格の人へ啓発し、彼らが住民に行なうのがもっとも良いことだと思う。 |
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4.5 あなた(エイズ対策隊員)が初めてHIV感染者と接した時に、何らかの抵抗感(もしあると したら)はあったか?また、以後それらはどのように変化し現在に至っているのか? |
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何も感じなかった。 |
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4.6 現在の日本における、HIV/AIDS対策として必要と思われることは何か?またその 理由は? |
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教育カリキュラムへの導入。現行のHIV/AIDS知識のみのカリキュラムではなく、国外で行なわれているような内容。 |
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4.7 日本はHIV感染者数が増加傾向にあるが、自分の活動を通して得たことから日本人に 伝えたいことは何か? |
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自分のことは自分で守れ!公共機関は情報提供や治療・カウンセリングのサービスを提供し、教育機関は上記の内容を強制的に教えるべき。その後は自己責任(レイプは別)。 |
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2008.1.10 |
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